PCT庁料金値上げ(2022年4月1日~)
2022/01/17(更新:2022/01/18)
PCT庁料金値上げ(2022年4月1日~)
2022年4月より特許庁料金の値上げが予定されています。
<令和3年特許法等改正に伴う料金改定のお知らせ(令和4年4月1日施行)>
https://www.jpo.go.jp/system/process/tesuryo/kaisei/2022_ryokinkaitei.html
特に大幅な料金値上げとなるのがPCT国際出願の庁料金です。日本語出願における送付手数料及び調査手数料の合計額が現行の80,000円から160,000円と一気に倍額となります。これにより、一般的なPCT国際出願における庁料金は以下の通りとなります。値上げは2022年4月1日以降のPCT国際出願に適用されます。
旧料金(~2022年3月) | 新料金(2022年4月~) | |
国際出願手数料 |
159,500円 | 159,500円 |
送付手数料 |
10,000円 | 17,000円 |
調査手数料 |
70,000円 | 143,000円 |
オンライン出願時の減額 |
-36,000円 | -36,000円 |
合計庁費用 |
203,500円 | 283,500円 |
※ 国際出願の用紙枚数30枚まで。日本語出願。国際調査機関:日本国特許庁
値上げの理由として、海外の特許文献急増による審査負担の増加、情報システムの大規模刷新や庁舎改修など投資的な経費の増加、これらの事情に基づく特許特別会計の財政状況逼迫、さらに審査の質やスピードの維持と向上が挙げられています。
庁料金の値上げに伴い、出願人様において検討すべき事項としてはたとえば以下が挙げられます。
- パリルート出願の利用
- 英語PCT出願を行い、調査手数料の低廉なインド特許庁を調査機関として利用する。インド特許庁の調査手数料:14,900円(法人の場合)
パリルートを利用した場合との利害得失やPCT出願の利用戦略等について弊事務所へご相談いただければ幸いに存じます。
なお、今般の特許庁料金改定には、特許料、商標登録料、PCT国際段階の予備審査手数料、商標国際登録出願の個別指定手数料の改定も含まれますが、金額の変動が大きく、影響も大きいと考えられたPCT国際出願の料金変更に的を絞ってご説明させていただきました。