ニュース

所長メッセージ

2020/01/06
謹んで新年のお祝いを申し上げます


 新年明けましておめでとうございます。令和時代になり初めて迎える新年に際し、皆さまのご多幸を心からお祈り申し上げます。
 今年は、東京オリンピックが開催されます。主会場となる新国立競技場が既に完成しており、当事務所の窓から見ることができます。前回の東京オリンピックは56年前の開催です。新国立競技場の横には、これも我が国を代表する東京タワーも見えますが、64年前の完成です。これらと並んで、高さ200メートル以上の高層ビルが都内には40棟近くあるそうです。
 これらの建築技術の進歩を考えてみると、建築だけでなくそれを支える土木、機械、化学、電子制御の技術が、ここ数十年で飛躍的に向上しているのは間違いありません。各種の高度な科学技術が我々のビジネスや生活を大きく変えています。特に、電子通信技術の応用分野が顕著です。ネットを通じた、情報処理、通信、決済の分野においてここ数年の普及度合いは想像を超える勢いです。
 ビッグデータ処理、IoT制御、AI自動翻訳をはじめとする高度迅速な事務処理によって、我々の日常私生活だけでなく、業務環境が急速に変化しています。数年前の常識はいまや通用しなくなっています。スマホを利用した意思疎通や電子決済の変化であれば、単なる驚きで済ますことができますが、ビジネスの変化となると死活問題になりかねません。いつの時代も、1~2割の人たちが世の中を変える役割を有し、次の6割が追従し、残りの1~2割は時代に取り残されるという法則が成り立っているようです。世の中を変えるのが人間、それに追従するのも人間なわけです。
 世の中を変える技術には必ず発明があり、特許をとることが不可欠です。その特許を取得するために我々弁理士が存在します。従って、必然的に弁理士は常に最先端の技術に接しており、世の中の発展に貢献しているというべきです。この仕事の従事者は常に、新しい技術に接して新しい考え方を持った人種であると考えがちです。ところが、実際には新しい未知のものには触れたくないという強い思いを持つ面が否定できません。やはり人間は生命維持が本能ですので、未知の領域に踏み込むのは恐怖です。失敗したらどうしようと思うあまり、明日も今日と同じ生活をしようと思うのは人情かもしれません。
 しかし、出来るかどうかわからないもの、答えがない課題に対して勇気を持って立ち向かう気持ちが大切です。ノーベル賞受賞者をみると明らかですが、最初に先頭に立って進む気概無くしては人類の成功はありえません。弛みなく進む科学技術の進歩を支えるべく、自分自身も道を切り開く元気を持って意義のある日々を過ごすことが大切だと、再認識した新年の思いです。
 皆様、今年もご指導とご厚誼をよろしくお願い致します。
 
太陽国際特許事務所
会長 中島 淳