ニュース

所長メッセージ

2025/01/06
皆様に謹んで新年のご挨拶を申し上げます


皆様に謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 
 昨年も、世間では大小様々な変化のあった一年でした。知財業界においても、様々な変化を感じる一年になったと思います。
 昨年の10月には、東京ビッグサイトで毎年恒例の「知財・情報フェア&コンファレンス」が開催されました。例年、知財業界における注目のサービスが展示されていますが、昨年の展示で特に注目を集めていたのは、生成AI関連のサービスの展示でした。生成AIを活用した特許調査・特許分析・特許翻訳・知財管理・発明発掘・特許出願書類(明細書等)の作成等々、各ブースでは沢山の人が集まり、大変な活気でした。
 日常生活においても、生成AIが驚異的なスピードで浸透しているのを感じています。弊事務所のある所員は、中学生のお子さんが、生成AIに相談しながら期末試験に向けた勉強スケジュールを作っていたと話してくれました。私としては、「思いもよらない使い方!」と思い、とても感心してしまいました。生成AIは、今までに存在しなかった新しい概念ですので、「私たち使う側の人間も新しい考え方で向き合っていく必要があるのだなぁ」と、あらためて思わされました。
 
 「生成AIに対応する」ということに関連した話ですが、太陽国際特許事務所では、生成AIに関連した知財の世界横断プロジェクト「AI発明者 DABUSプロジェクト」に参加しています。「DABUS」はDevice for the Autonomous Bootstrapping of Unified Sentience(統合知覚力の自律ブートストラップデバイス)の略語であり、生成AIに人格を持たせる意味で命名した名前です。このプロジェクトでは、生成AI「DABUS」に自立的に生み出させた2つの発明について、世界各国で特許の権利化を試み、審査・審判等の過程において、発明者が生成AIであった場合にどのように判断されるのかを検証する、という活動を行っています。
 この活動を通じ、日々進化する生成AIに対し、使う側の人間が知財の側面でどのように考え、対応し、ルールを考えるべきか、等の議論が活発化されることを期待しております。
 
 日本における審理の状況や、世界各国の審理の状況、DABUSプロジェクトの発足経緯や参加意義等の詳しい情報は、以下の特設ページに記載がありますので、ご興味のある方はご一読いただけますと幸いです。
<AI発明者 DABUSプロジェクト 特設ページ>
  人工知能によって創作された発明の保護 DABUSプロジェクト
 
 太陽国際特許事務所では、お客様の知的財産の適切な保護と活用に貢献すべく、日々世界各国の情報収集に努めています。本年も引き続き、知的財産に関する情報の発信活動を続けて参ります。
 
 それでは、本年も、皆さまにとって、素晴らしい一年となりますよう、祈念申し上げて新年のご挨拶とさせていただきます。
 
太陽国際特許事務所
所長 中島 崇晴