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所長メッセージ

2019/01/04
輝かしい新春のご挨拶を申し上げます


 今年は、春に元号も新しくなり、我が国にとって新しい時代の幕開けです。
 平成時代は国内で戦争のない平和な年代でした。新しい時代も国内外が平和で繁栄の続く時代になってほしいと願うばかりです。しかし、世界情勢を垣間見ますと、欧米やアジアをはじめ世界中において、紛争の火種は絶えず続いており、人類に課せられた課題は大きくかつ継続していると言わざるをえません。
 科学技術に目を移すと、昨年もノーベル賞受賞の話題に沸きましたが、近未来の基礎研究力の衰えが指摘されています。成果の刈り取りが長期にわたる研究への投資が減少しており、目先の成果を追い求める傾向が続いているといわれています。産業界においても、長期低迷の平成時代でした。大部分の大企業では、短期の利益を追求するあまり、中長期的な対応への経費は削減されがちです。大学や研究機関においても、公的資金が漸減し、研究者数や研究設備が不十分で、公開論文数や被引用論文数の低下が、世界的な競争力を弱くしていると指摘されています。
 特許出願の公開件数においても、減少傾向に歯止めが掛からず、世界的な統計においても、我が国の知的財産総数の相対的低下は著しいものとなっています。論文内容は、直接的に産業に繋がるものは少ないのですが、特許公報に記載された発明の総数は、現時点での産業力に直接つながる研究開発力を鮮明に表しているといえ、この面からも大切な指標です。
 しかし、第4次産業革命の始まりといわれる現時点において、インターネットを利用した生産や制御システム、人工知能、自動運転、など様々な新技術は、ここ数年で急激に発展しました。さらにこれらは、まだ始まったばかりで、これから数十倍や数百倍に発展する領域ですし、さらに大きく化けるかもしれません。インターネットや通信を通じたサイバー空間ビジネスでは、米国や中国の巨大企業が主流ですが、地に足のついたモノづくりを中心とするフィジカル領域でのビジネスでは、我が国は未だ大きな推進力を持っています。しかも、これからは環境に配慮した持続的な発展が必要であり、さらには、成熟社会である我が国に適した内容であることも求められます。
 これらを達成するための、我が国が世界に誇れる宝ものは、各人の心の中にあります。誠実で実直勤勉な国民意識と目標への邁進力です。指導者が時代に沿った価値のある中長期的目標を明確にし、開発した新技術を知的財産でしっかりと守り、確実に技術漏洩を防止することにより、我が国の産業界が堅実に成長できるのは間違いありません。このような皆が目指せる充実した近未来の姿を初夢に見て、これからの成果を期待しております。
 今年が皆さまにとって、より良き一年になりますよう、祈念申し上げます。
 
太陽国際特許事務所
所長 中島 淳