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特許庁(JPO)の期間延長措置等について(新型コロナウイルス感染症対応)

2020/04/03(更新:2020/05/27)

特許庁(JPO)の期間延長措置等について(新型コロナウイルス感染症対応)

新型コロナウイルス感染症による影響を受けた、特許、実用新案、意匠及び商標に関する手続の取り扱いについて、特許庁(JPO)から以下の救済措置(実質的な期間延長措置)について、発表がありました。
なお、(1)(2)の措置は、これまでも常設されていた措置であり、今回特別に新設された措置というわけではありませんが、「新型コロナウイルス感染症による影響を受けたことを理由に利用できる場合がある」点が、あらためて発表されたこととなります。
上記の措置に加え、4/27日付で特許庁から、緊急事態宣言期間中における救済措置の運用について、追加発表がありました。(5/1追記)
緊急事態宣言の解除(5/25日)を受け、特許庁から窓口業務の再開について案内がありました。(5/27追記)
 
(1)指定期間について
指定された期間内に新型コロナウイルス感染症による影響を受けたことによって手続ができなかった事情を説明する文書を添付することで、指定期間を徒過していても有効な手続として認められる可能性があります。
上記の措置に加え、4/3日付で特許庁から、指定期間の徒過後であっても、通常の延長期間又はこれに緊急事態宣言の期間を考慮した期間中であれば、手続きを行うことができる旨発表がありました。
なお、特許庁に問い合わせたところ、延長期間と緊急事態宣言の発令期間が重複してしまった場合であっても、重複期間については特段考慮されないとのことでした。(5/1追記)
 
 
(2)法定期間について
法定期限内に手続きができなかった場合は、 新型コロナウイルス感染症による影響を受けたことによって手続ができなかった事情を文書で説明することで、救済手続期間(※1)内に限り手続ができる可能性があります。
(※1)救済手続き期間については、手続き毎に設定されていますので、特許庁のHPをご参照下さい
なお、4/24付けで、特許庁から、コロナ起因による手続き遅れを理由とする場合には、通常の救済措置では必要とされる「証拠の提出」が不要となる旨発表がありました。(5/1追記)
 
(注意点)
拒絶理由通知に対する応答を例にすると、「意見書」の提出期間は指定期間であり、上記救済措置の対象となりますが、「手続補正書」の提出期間は法定期間であり、かつ、上記救済手続き期間が設定されていないため、上記(1)(2)のいずれの救済措置も対象外となります。
※なお、特許庁に問い合わせたところ、「手続き補正書の提出期間の救済措置については、個別で担当審査官に相談して下さい」とのことでした。
また、 「手続補正書」の提出期間については、「意見書」の救済期間中に、再度審査官に拒絶理由を通知してもらうことにより「手続き補正書」の提出期間を再度確保するという運用を想定しているとのことでした。(5/1追記)
 
 
(3)特許庁の窓口業務停止について(5/27更新)
緊急事態宣言の解除を受け、窓口業務が6/1より再開する旨案内がありました。ただし、人の接触を避ける観点から、出願等は、引き続き電子出願・郵送による出願等を行う様、協力要請が出ています。
出願・閲覧等の窓口の受付は行われますが、数が絞られます。また、窓口での相談は、当面の間停止されます。(5/27追記)
(注意点)
特許庁への手続きについて、郵送を選択する場合は、郵便局窓口の営業時間の短縮にご注意ください。
また、PCT国際出願を日本国特許庁へ行う等の場合には、「発信主義」ではなく「到達主義」が採用されるため、優先日から逆算して郵送にかかる日数分の余裕を持って郵便局窓口へ投函する必要がある点にご注意下さい。
窓口での出願等の受付については、原則行わず(※2)、電子出願(電子証明書をお持ちの方)又は郵送(書留、配達記録を推奨)による出願等のみ可能となりました。また、審査官、審判官との面接は、TV面接となる旨発表されました。
(※2)特許庁に問い合わせたところ、基本的に企業、特許事務所、弁理士等による手続きは、窓口では受け付けないとのことでした
  
 
(4)新規性喪失の例外規定の証明書の押印・署名等が間に合わない場合の対応(4/21更新)
新型コロナウイルス感染症による影響を受け、証明書の押印・署名等が間に合わない場合は、所定の記載をした記名押印又は署名のない証明書を期間内に提出した後、記名押印又は署名をした証明書の準備ができ次第、上申書により後から提出する対応が可能となります。
 
 
(5)審判事件及び異議事件における指定期間の延長・救済措置について(4/21更新)
審判事件及び異議事件における手続について、最大1ヶ月間の指定期間の延長の申出をすることができます。 さらに指定期間の延長が必要な場合には、同一の手続について、再度の延長の申出をすることができます。
また、指定期間を徒過した場合の救済の申出があった場合は合議体の判断により、審理状況や申出された理由を踏まえた対応がとられます。
 
なお、新型コロナウイルス感染症によって影響を受け、延長が必要な具体的な状況としては、以下のような例が挙げられました。

  • 会社(請求人)、特許事務所(代理人)が閉鎖された場合
  • 手続に必要となる資料を所蔵する図書館が閉鎖された場合
  • 手続きに必要となる実験データを収集するための研究所が閉鎖された場合
  • 会社(請求人)、特許事務所(代理人)がテレワークを導入することにより、相互の連絡調整/テレワーク環境の構築/打ち合わせ資料の印刷に時間を要し、手続きをするために追加日数が必要な場合

 
詳細は、特許庁ホームページからご確認ください。
<新型コロナウイルス感染症により影響を受けた手続の取り扱いについて>
https://www.jpo.go.jp/news/koho/info/covid19_tetsuzuki_eikyo.html
<新型コロナウイルス感染症により影響を受けた審判事件における手続の指定期間の延長等について>
https://www.jpo.go.jp/news/koho/saigai/covid19_sinpan.html
 
 
 
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